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気管支喘息について

気管支喘息とは?

気道の慢性的な炎症が本態で、喘鳴(ゼーゼーやヒューヒューと音を立て息苦しくなる状態)や呼吸困難、咳を来す疾患です。一般的にぜんそくとも呼ばれます。

ぜんそく

 

気管支喘息の危険因子は?

気管支喘息の原因は個体因子と環境因子に分けられます。

個体因子
  • 遺伝子素因(両親に喘息が存在すると 発症リスクは3~5倍に)
  • アトピー素因
  • 気道過敏性
  • 性差(成人では喘息の有病率は女性が高い)
  • 低出生体重児
  • 肥満 等
環境因子
  • アレルゲン(ダニ・ネコ・イヌ・ハムスター・花粉・真菌など)

  • 呼吸器感染(乳幼児期のライノウイルス感染・RSウイルス感染・細菌感染)

  • 大気汚染

  • 喫煙

  • 鼻炎 等

 

喘息発作を引き起こしやすく原因は?

  • 呼吸器感染症
  • アレルゲン
  • 運動
  • 気象の変化(台風・気温の急激な変化)
  • 薬物(アスピリンやNSAIDs→アスピリン喘息という)
  • 食品添加物
  • アルコール
  • タバコ煙
  • 大気汚染
  • 感情変化
  • ストレス
  • 月経  

など、様々です。

 

治療について

治療目標

治療の目標は、正常に近い呼吸機能を保つこと、喘息の重症化を防ぐことです。また喘息死の回避も防がねばなりません。喘息死は全体では減少していますが、高齢者の喘息死の減少率は鈍く、対策が必要です。

 

喘息治療のステップ

1(症状 週1回未満)

2(症状 週1回以上 毎日ではない)

3(症状 毎日ある)

4(症状 毎日で治療下でも増悪)

     

患者さんがステップ1~4のどこに当てはまるか考え、重症なら吸入ステロイドの量を増量したり、他の薬剤を併用することを検討します。コントロールされた状態が3~6か月以上維持されていれば、治療のステップダウンを考えます(吸入ステロイドの減量や併用薬の減少など)。

 

治療の基本は吸入ステロイドです。そこに、吸入薬の長時間作用性β2刺激薬、ロイコトリエン拮抗薬、ロイコトリエン以外の抗アレルギー薬、テオフィリン徐放製剤、吸入薬のチオトロピウム、抗IgE抗体、経口ステロイド、抗IL-5抗体、抗IL-5Rα抗体などを加えます。

 

 

最近では、気管支熱形成術という方法もあります。ただし、現時点では施行できる施設は限られています。

 

 

発作時の治療について

吸入でも発作が落ち着かないときは、吸入の短時間作用性β2刺激薬を試用します。また、ステロイドの点滴やアミノフィリン(点滴)酸素投与、アドレナリン皮下注を行うこともあります。

呼吸不全が進行して意識障害を伴う場合は、気管挿管して人工呼吸器の使用します。こうならないように普段から喘息のコントロールに注意する必要があります。

 

以上、気管支喘息について簡単に説明しました。発作時だけ受診する患者さんがいますが、病状が進行し呼吸機能が悪化し、最悪の場合は呼吸停止、意識障害から喘息死となることもある病気ですので継続して治療を受けましょう。

お困りの方は当院までご相談ください。

 

 

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